研究成果

    特許



    取得済特許

  1. 特許 4668900号 「獲得免疫機構を有する生物に感染するウイルスに対し抗ウイルス活性を有する試料を自然免疫機構のみを有する生物個体またはその培養細胞を利用してスクリーニングする方法、および該抗ウイルス活性を自然免疫機構のみを有する生物個体また はその培養細胞を利用して評価する方法 (ウイルス感染症モデル)」

     バキュロウイルスはカイコに感染し、カイコを殺傷します。私たちは、ヒトに感染するヘルペスウイルスの治療薬であるガンシクロビルやホスカルネットが、カイコのバキュロウイルス感染に対して治療効果を示すことを発見しました。これを利用してカイコのDNAウイルス感染モデルを作ることができます。このモデルを利用すれば、抗ウイルス薬の候補化合物が治療効果を示すか否かを迅速かつ安価で調べることができます。この方法は、抗ウイルス薬の探索に有用であると期待されます。


    (株) ゲノム創薬研究所 (登録日 平成23年1月21日) 特許公報 (PDF 160K)

  2. 特許 4733080号、特許 5103491号 「獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物を自然免疫機構のみを有する生物を利用してスクリーニングする方法、および 該抗菌活性を自然免疫機構のみを有する生物を利用して評価する方法 (細菌・真菌感染症モデル)」

     私たちは、カイコにヒトに病原性を示す細菌や真菌を注射すると、カイコが死亡することを発見しました。さらに、ヒト臨床で治療効果を示す抗生物質は、カイコの系でも治療効果を示します。このカイコ感染モデルを利用すれば、抗菌薬の治療効果の有無を迅速かつ安価で知ることが可能となります。


    (株) ゲノム創薬研究所 (登録日 平成23年4月28日)、(登録日 平成24年10月5日) 特許公報 (PDF 159K) 特許公報 (PDF 143K)

  3. 特許 4914200号 「滑走能を有する病原性細菌の病原性を低下させる作用を有する物質の効率的な評価方法及びスクリーニング方法; 前期病原性に起因する感染症の予防又は治療のための効果的な薬剤及びその製造方法; 並びに、効率的な前記病原性細菌の病原性の評価方法及び前記病原性細菌に起因する感染症の検査方法」

     MRSAと呼ばれる黄色ブドウ球菌は、多剤耐性菌であり、院内感染が社会問題となっています。従来、鞭毛をもたない黄色ブドウ球菌は運動性を有さないと考えられてきました。それに対して私たちは、黄色ブドウ球菌が軟寒天上を1時間に1センチという速いスピードで広がってゆく性質を有していることを発見しました。この新しく見いだされた黄色ブドウ球菌の性質はこの菌の病原性に深く関わっています。したがってこの性質を簡便にスクリーニングすることは感染症対策において有用であると期待されます。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学 (登録日 平成24年1月27日) 特許公報 (PDF 620K)

  4. 特許番号調査中「新規環状ペプチド化合物とその製造方法及び感染症治療薬」(欧州特許査定、米国特許査定)

     本特許は、弊社が東京大学との共同研究により発見した新規抗生物質「ライソシン」の構造に関するものです。ライソシンは、現在病院内感染を引き起こすため問題となっているMRSA(メシチリン耐性黄色ブドウ球菌)に対する感染治療薬として、今後の開発が期待されています。ライソシンの特長は黄色ブドウ球菌に対する強い殺菌力を持つことです。


    (株)ゲノム創薬研究所、東京大学 (出願日 平成22年5月25日) 特許公報 (PDF 388K)

  5.  
  6. 特許 5394233号 米国特許 US 8,313,779 欧州特許 EU 2133693「自然免疫機構を活性化/抑制する作用を有する物質の評価方法及びスクリーニング方法、並びに、自然免疫機構を活性化/抑制するための薬剤、食品及びそれらの製造方法 (自然免疫活性化試験)」

     私たちは昆虫のカイコにおいて、免疫系と筋収縮系がカップルしていることを発見し論文として発表しています。(Ishii et al. J. Biol. Chem. 283, 2185 (2008)) この発見に基づいて、食品中の免疫活性化物質を簡便に評価することができます。この方法の最大の特徴は、従来の方法では区別することが困難であったグラム陰性細菌の細胞壁由来のLPSによる影響を避けることができる点です。本法はカイコの個体を用いているため、LPSの作用は吸収されてしまうのです。免疫活性化物質の含量がより多いことを目指す食品の開発において、この方法はとても有用であります。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学、他
    (登録日 平成24年10月25日) 米国特許公報(3398K) 特許公報 (PDF 122K)

  7. 特許 5161718号 「肝障害モデル動物、及びそれを用いた肝障害を改善又は予防する、薬剤若しくは食品素材のスクリーニング方法(肝障害モデル)」

     マウスなどのほ乳動物に四塩化炭素を投与して、肝臓障害モデルを作成することができることが知られています。 私たちはカイコに対する四塩化炭素の投与によっても肝臓障害もデルができることを示しました。 (Inagaki et al. BMC Pharmacology and Toxicology, in press) すなわち、四塩化炭素を投与したカイコの血液中に肝臓のマーカー酵素であるアラニンアミノ転移酵素(ALT)の活性が上昇することが分かりました。 さらに、ほ乳動物におけるモデルにおいて治療効果を示すとされている、Nアセチルグルコサミンが、カイコのモデルにおいても治療効果を示しました。 カイコはマウスなどのほ乳動物に比べ、遥かに安価で飼育することが可能です。さらにほ乳動物を犠牲にする際に生じる動物愛護の視点からの問題も起こしません。 私たちが開発したカイコの肝臓障害モデルは、新規肝臓病治療薬の探索方法として有効であると思われます。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学 (登録日 平成24年12月21日) 特許公報 (PDF 71K)

  8. 特許 5219013号 「薬剤の副作用を緩和する活性を有する物質の評価方法及びそのスクリーニング方法、並びに、これらの方法により同定された物質を有効成分とする副作用緩和剤」

     効率的に、かつ容易に、獲得免疫機構を有する生物に対する薬剤の副作用を緩和する物質を評価する方法及びスクリーニングする方法を提供すること;並びに、前記方法により評価又はスクリーニングされた物質を利用し、獲得免疫機構を有する生物に対する薬剤の副作用を緩和するための副作用緩和剤を提供すること。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学 、他(登録日 平成25年3月15日) 特許公報 (PDF 180K)

  9. 特許 5260915号 「毒性試験方法」

     哺乳類に対して細胞毒性を示す被検対象物の、哺乳類に対する急性毒性を評価する方法であって、該被検対象物を投与した完全変態昆虫の幼虫における該被検対象物の代謝状況を測定することによって行うことを特徴とする毒性試験方法。


    (株) ゲノム創薬研究所 (登録日 平成25年5月2日) 特許公報 (PDF 134K)

  10. 特許 5303209号 「血糖値を降下させる物質の評価方法、スクリーニング方法及び製造方法(糖尿病モデル)」

     私たちは、東京大学との共同研究により、カイコの幼虫の餌にブドウ糖を添加することにより、 高血糖状態にすることができること、及び、ヒトのインスリンが高血糖状態のカイコに対して血糖降下作用を示すことを論文として報告しています。 (Matsumoto Y, Sumiya E, Sugita T, Sekimizu K. An invertebrate hyperglycemic model for identification of anti-diabetic drugs. PLoS ONE 30;6(3):e18292 (2011))  この系を用いて、迅速かつ安価で、サンプルに含まれる血糖値降下作用物質を定量することができます。この方法は血糖降下作用を示す糖尿病治療薬の探索や、血糖降下作用のある食品の評価に役立つと考えられます。


    (株) ゲノム創薬研究所 (登録日 平成25年6月28日) 特許公報 (PDF 359K)

  11. 特許 5468750号 「自然免疫過剰活性化抑制剤のスクリーニング方法」

     本特許は、自然免疫過剰活性化状態の抑制、改善の為の剤をスクリーニングし、該剤の薬理学的検討も可能な、自然免疫過剰活性化抑制剤のスクリーニング方法。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学、他
    (登録日 平成26年1月22日) 特許公報 (PDF 226K)

  12. 特許 5491082号 「自然免疫機能活性化組成物の製造方法及び自然免疫機能活性化組成物」

     本特許は植物体の有する、生体内での自然免疫機能活性化作用を効果的に増大できる組成物の製造方法とその製造方法で得られる自然免疫機能活性化作用が増大された組成物を提供することを課題とし、解決手段として植物体を粉砕、細断又はすりおろし処理することなく、かつ、液状媒体を用いることなく加熱処理し、次いでその植物体から自然免疫機能活性化成分以外の成分を除去する操作を行った後に、自然免疫機能活性化組成物を抽出する、植物体由来の自然免疫機能活性化組成物の製造方法、及び、その製造方法で得られた自然免疫機能活性化作用が増大された組成物。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学、他
    (登録日 平成26年3月7日) 特許公報 (PDF 170K)

  13. 特許 5529389号 「被検対象物の病原性微生物による汚染度を評価する方法 ( 病原性試験) 」

     私たちはカイコの血液にヒトに対する病原性細菌や真菌を注射すると、カイコが感染死することを発見しました。このことを利用して、サンプル中のヒトに対する病原性細菌や真菌を見いだすことが可能となります。この方法によれば、医療現場からのサンプルのほか、食品中や環境における病原性細菌や真菌の存在を、迅速かつ安価に調べることができます。


    (株) ゲノム創薬研究所 (登録日 平成26年4月25日) 特許公報 (PDF 165K)

  14. 特許 4468299号 「細菌の増殖抑制剤のスクリーニング方法」

     本特許は黄色ブドウ球菌をはじめとする各種グラム陽性菌、グラム陰性菌等の細菌に対して有効であり、黄色ブドウ球菌をはじめとする各種グラム陽性菌、グラム陰性菌等の細菌の増殖を効率よく抑制しうるアンタゴニスト又はインヒビターを、効率よくスクリーニングすること、作用機序が既存の抗菌薬等とは異なるアンタゴニスト又はインヒビターをスクリーニングすること、既存の薬剤耐性細菌の薬剤耐性メカニズムの影響をうけにくいアンタゴニスト又はインヒビターをスクリーニングすること等の少なくとも1つを行なうことを可能にする。


    (株) ゲノム創薬研究所、他 (登録日 平成22年3月5日) 特許公報 (PDF 65K)

  15. 特許 4716376号 「標的タンパク質の発現量の温度による調節方法」

     本特許は、上記細胞を利用して、タンパク質の発現調節方法、機能解析方法、増殖必須タンパク質の同定方法等を提供する。細菌の温度感受性変異株を作製し、利用することによって、同定された増殖必須タンパク質をターゲットとした新規作用メカニズムを持つ抗菌剤をスクリーニングすることができる。また、作用メカニズムが不明であった既存の薬剤の作用機序を解明することもできる。


    (株) ゲノム創薬研究所、他(登録日 平成23年4月8日) 特許公報 (PDF 145K)

  16. 特許5714329号「植物体由来の自然免疫活性化作用が増強された自然免疫活性化組成物」

     本発明は、カイコ幼虫の緩行性筋収縮活性の大きさを指標として製造方法が特定されることで植物体由来の自然免疫活性化作用が増強された自然免疫活性化組成物とその製造方法に関するものです。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学、他(登録日 平成27年2月12日)特許公報 (PDF 357K)

    主な出願中特許

  1. 特願 2011-124011 「薬剤耐性かつ温度感受性変異株の解析に基づく、抗菌活性を有する薬剤の標的たんぱく質の同定方法」

     抗生物質等の「抗菌活性を有する薬剤」の標的たんぱく質を同定する方法を提供すること、及び、薬剤耐性を得る原因になった塩基置換の同定方法を提供することが課題であった解決手段として抗菌活性を有する薬剤の標的たんぱく質を同定する方法であって、該薬剤に対する薬剤耐性変異株の中から温度感受性変異株を単離し、該温度感受性変異株におけるアミノ酸変異が導入されたたんぱく質を同定し、該アミノ酸変異が導入される前のたんぱく質を、該抗菌活性を有する薬剤の標的たんぱく質であると同定することを特徴とする標的たんぱく質の同定方法を見出した。


    (株)ゲノム創薬研究所、東京大学 (出願日 平成23年6月2日)特許公報 (PDF 446K)

  2. 特願 2010-519750 「血糖低下剤及びそれを添加してなる糖尿病の予防又は症状改善のための飲食品」

     本特許はガラクトース及びその誘導体に血糖降下作用があるという内容のものです。 すでに私たちは東京大学との共同研究により、カイコの幼虫の餌にブドウ糖を添加することで 高血糖状態にすることができること、及び、ヒトのインスリンが高血糖状態のカイコに対して血糖降下作用を示すことを論文として報告しています。 (Matsumoto Y, Sumiya E, Sugita T, Sekimizu K. An invertebrate hyperglycemic model for identification of anti-diabetic drugs. PLoS ONE 30;6(3):e18292 (2011) この系を用いて私たちは、糖尿病治療薬として知られている漢方薬の地黄の熱水抽出画分の血糖降下作用物質を分析しました。その結果、ポリガラクトースが有効成分であることが突き止められました。 ガラクトースのような糖が血糖値降下作用を示すことは一般的常識では考えられていませんでした。ガラクトースは高血糖マウスでも効果を示し、新しい作用メカニズムを有した血糖降下作用物質であると考えられます。


    (株) ゲノム創薬研究所、東京大学 (出願日 平成20年7月8日) 特許公報 (PDF 671K)

  3. 特願 2013-092830 「代謝状況を測定することによって行うことを特徴とする毒性試験方法」

     哺乳類に対して細胞毒性を示す被検対象物の哺乳類に対する急性毒性を評価する方法であって、該被検対象物を投与した完全変態型昆虫の幼虫における該被検対象物の代謝状況を測定することによって行うことを特徴とする毒性試験方法。


    (株) ゲノム創薬研究所 (出願日 平成25年4月25日) 特許公報 (PDF 136K)

※各特許公報は(独)工業所有権情報・研修館(INPIT)特許電子図書館より引用